食物アレルギーと食物負荷試験 | 一社アレルギー科こどもクリニック
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食物アレルギーと食物負荷試験

by 一社アレルギー科こどもクリニック

アレルギーの原因食物を直接食べさせて確定する食物負荷試験をご存知でしょうか?
食物負荷試験は、「チャレンジテスト」または「食物経口負荷試験」、英語(oral food challenge)の頭文字を取ってOFCと呼ばれることもあります。

2006年4月、入院して行う食物負荷試験が保険適応となり、2008年4月からは外来における食物負荷試験についても適応が拡大されました。
基準を満たした施設では、9歳未満の患者に対して年2回、食物負荷試験を行うことができます。

外来における食物負荷試験は観察時間が短いため、医師の判断により、負荷試験を外来で行うか入院で行うかを決定することになります。
とくに重症な副作用が見られなければ、試験は1日で終わります。
いずれの場合でも、緊急時に対応できるよう、十分な環境を整えて慎重に行う必要があります。

RASTとは

RAST(ラスト)とはradioallergosorbent testの略で、それぞれのアレルゲン(アレルギーの原因物質)に対するIgE抗体(アレルギーの抗体)の有無と量を知る検査法を指します。
反応の強さを0〜6段階に分けてスコア化し、例えば、卵3、ミルク2などと表され、スコア2以上でIgE抗体陽性と判断します。
RASTスコアが高いとそのアレルゲンがアレルギー症状の原因になっている確率が高くなりますが、必ずしも症状の原因とは言えず、逆にスコアが低くてもそのアレルゲンで症状が強く出ることもあります。
そして、たとえ陽性であっても、食べても何の症状も現れない方もいます。その場合は、食べることをやめず、いつも通りに食べていただいて構いません。

小児食物アレルギー負荷検査の施設基準

基準は下記の通りです。

  1. 小児科を標榜している保険医療機関
  2. 小児食物アレルギーの診断及び治療の経験を10年以上有する小児科を担当する常勤の医師が1名以上配置されている
  3. 急変時等の緊急事態に対応するための体制その他当該検査を行うための体制が整備されている

食物負荷試験の意義は、食物アレルギーの確定診断をするばかりではありません。
どの程度の量をどのように加工すれば安全に食べられるかを確認し、耐性誘導療法(積極的に食べさせて耐性を誘導する方法)を実施するための情報を得るという意義もあります。
この治療を行うにはかなり経験を積んだアレルギー専門医が必要です。

食物アレルギーの症状が強い方は、当クリニックでアレルギー科専門医の指示・観察のもと、試験を行っております。
ご自分で摂取を始めずにご相談ください。
ご自宅で食べることが可能になると、食べる楽しみがぐんと増えますね!

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